数学者はキノコ狩りの夢を見る-ポアンカレ予想・100年の格闘を観た。2007年秋の再放送です。
100年もの間数学者達を悩ませてきたポアンカレ予想に挑んできた数学者たち、若くして他の数学者達が理解できない方法でそれを証明したロシア人数学者グレゴリー・ペレルマンにスポットをあてたドキュメンタリー番組で非常に見応えがありエキサイティングだった。ポアンカレ予想を含め、世界のトップ数学者は今も6つの難証明を解き明かすため日夜しのぎを削っているのだそうです。
物理と数学に長けて快活な青年であったペレルマンは26歳で単身アメリカに渡り才能を発揮して注目を浴びるが、ポアンカレ予想に取り組み始めた頃から人との接触を避け始め、人が変わってしまったのだという。最年少で受賞したフィールズ賞も辞退。何年ものあいだ難問に一人で向き合う孤独がそうさせたのか、彼は口を閉ざしたままロシアに帰国し人と関わることなく今は地元の森でキノコ狩りに勤しんでいるらしい。「最近興味のある問題がある」という言葉を知人数学者に伝えているそうだが、それが数学に関することなのかはわからない。
続編希望。
人や科学の深淵を描くこのような番組をもっと増やしてほしい。

NHKスペシャル 100年の難問はなぜ解けたのか 天才数学者の光と影

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