自分も話下手だしぶきっちょだから、わかるなー。「小さいことばをうたう場所」は何度読み返したかわからないくらい。

重松 
互いの言えなかった言葉をさっと補ったり、「うん、わかるよ」と言って受けとめてあげたりするほうが大事だと思うんです。だから何で小学生とか中学生の学校の評価として自分の意見をハキハキ言うというのがそんなに重視されるのかほんとうによくわからないし、もっと言っちゃえばハキハキ言う必要はないと思う。
皆さんもおわかりかもしれないんですけれども、僕はずっとガキのころから吃音でほんとしゃべれなかったんですよ。人の目を見て胸張ってしゃべれと言われたらできなかったんですよね。でも、そうじゃないしゃべりかただってあっていいはずだと思うんですよ。
そこで、僕が推薦する本は糸井さんの『小さいことばをうたう場所』です。
僕、小さい言葉でいいと思うのね。現実の社会だと声の大きな人間が勝ったりするんです。理屈を超えて。
でも、インターネットってそこの差がないんですよね。



糸井
それはすごいですよね。
受け取り手がちゃんと愛情を持っていれば、ほんとうに思っている何かは伝わるんです。そのつながりかたというのはインターネットのおかげでものすごく楽になりましたよね。

大好きな「言葉」というもの 第4回