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- 作者: アイデア編集部
- 出版社/メーカー: 誠文堂新光社
- 発売日: 2007/03/01
- メディア: 大型本
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今まで読んだ原さん著書の集大成のような印象。白と黒が基調で掲載されている写真一枚一枚、紙質、フォント、文字と写真のバランス/空間等々すべて計算し尽くされているんだろうなあ。後半に集約されている‘原研哉のロングインタビュー’では深澤直人さんをはじめ デザイン界にこの人アリという人たちがが原さんについてコメントしていて大変読み応えがある。
写真集を見るような感覚で読み通せることができた。ちょっと違う視点に身を置き頭をスッキリさせたい時に眺めるのもよいかもしれないな。
ものすごいインパクトを持った、人の瞼をこじ開けて入ってくるような強引なデザインというのももちろんあるけれど、僕がやろうとしているのは、知らないうちに染み込んできて、いつの間にか何かを解らせてしまうような、静かだけれど強力なコミュニケーションなんですよね。
「デザイナーとして、今」 p.99
重要なのは、均質化しつつある世界のなかで何を主張できるかということです。全員が未知なる海へ船出をしたつもりでも、みな同じ港に着いてしまって、そこのホテルで和気あいあいとパーティなんかやってる感じというのはつまらない。そういうのはちっとも冒険ではないですよね。冒険というのはひとりで歩く、ということなんです。
「日本で、東京で、デザインをする」 p.112
今春武蔵野美術大学を訪れた時なにが嬉しかったって 原さんが教鞭を取る大学に足を踏み入れることができたこと。公開講義なんかがあればぜひ公聴してみたい。