おはようございます。
夕べ寝がけに読んだ本。

山椒魚 (新潮文庫)

山椒魚 (新潮文庫)

山椒魚』初めて読んだのが高校生の時で、それから20回以上は読んでるだろうな。実際水族館に山椒魚を見に行ったくらい好きになった(姿かたちはビミョウなカンジでしたが動きにかわいらしさを感じた)。
今でも読むごとに言葉選びのセンスに脱帽するし風景の描写が美しく、山椒魚の感情豊かな心の機微や発するセリフ、ユーモラス具合、感情的でちょっとイジワルなこの山椒魚と2年の月日を共に暮らす蛙の言葉に癒される。
飄々と明るくユーモアに溢れていて飄々と暗い。このお話の中の山椒魚はほとんど悲哀に暮れていて、孤独をつぶやいたりすすり泣いたり他の小動物(蝦とか小魚)を失嘲したりしている。それでも時々外の景色を見て感動したり反省したり、蛙に優しさを向けたりするのがとてもいい。
人生の鍛錬―小林秀雄の言葉 (新潮新書)

人生の鍛錬―小林秀雄の言葉 (新潮新書)

小林さんの言葉は堅い印象を受けるけれど、本質はとても柔軟で先鋭的でブレがない気がするので好き。白洲次郎さんと遠縁ですよねー。小林さんと白洲さん、タイプは違うけれど似た空気を感じます。