スマイルズの世界的名著 自助論 知的生きかた文庫

スマイルズの世界的名著 自助論 知的生きかた文庫

読了
前半は偉人たちの生き様や思想言動を例に挙げ「ものごとを成し遂げるには」にスポットを当てて紹介しています。どちらかというとビジネスマン向きかなという印象を受けました。勝間さん推薦というのも頷ける。
自分は後半部分が響きました。生きていくうえで人として大切なことを繰り返し違う言葉を使って分かりやすく説いてくれている。見過ごしてしまったり慣れてしまって忘れがちになるそこにこそ、自分が現れてしまうものだと思う。学ぶというのは、知らないことに触れ、知ったことを繰り返し反復して習得してこそなのだろうと感じました。
最終章の最後の一節がこの本であげられたいくつもの例や内容全体の総括をしてくれています。

真の人格者は、他人の行動をコテンパンに批判して事態をさらに悪化させるより、自分が多少傷ついても辛抱するほうを選ぶ。
また、自分より恵まれない境遇にいる人の弱さや失敗や過ちには寛大な心で接しようとする。富や力や才能に驕らず、成功しても有頂天にならず、失敗にもそれほど落胆しない。
他人に自説を無理に押しつけたりせず、求められた時にだけ自分の考えを堂々と披露する。人の役に立とうという場合でも、恩着せがましいそぶりはみじんも見せない。

p.290